2007年10月7日日曜日

mentalRay3.5 FinalGather + GlobalIllumination

↑レンダリングの設定
↑レンダリングしたシーン


↑上記シーンでアニメーションをレンダリングしてみたもの

max9ではmentalRay3.5、max7ではmentalRay3.3と、違うバージョンのmentalRayが付属していて、vRayを使って きたのでたいして変わりないと思って触りませんでしたが、mentalRay3.5はだいぶ使いやすくなっていると思います。
とくにdaylightSystemに組み込まれたmrSkyとmrPhisicSky環境マップはmax7にはないのでこの強力なツールセットは魅力的です。
加えてmentalRay3.5ではFGのサンプリング方法がピクセル半径による方法に加えて個数による方法でのサンプリングできるようになっており、そ れがデフォルト採用されていることもあって使いやすいです。およそシーンには大小さまざまなオブジェクトが入り混じっているものなのでこれは利にかなった やり方と言えるでしょう。
まだ試していないことはディスプレイスメントマップとモーションブラーです。vRayのすごいところはこの2つがとても速いことと、アンチエリアシングが高速かつきれいだということです。

今回テストで作ったシーンは約13万5千フェイスで、greebleというお気に入りのモディファイヤプラグインを使用して適度に複雑にしたものです。FinalGatherとPhotonMapを組み合わせて使用する方法をやっています。
システム CPU PentiumD 2GHz メモリ 1GB OS Windows2000 max9
シーンの状態 約13万5千フェイス、daylight(mr Sky)*1

【レンダリング時間】

FG/GI計算込み 01m53s min:1/4 max:1 BOX
GI計算、FG再利用 01m19s min:1/4 max:1 Michell
GI計算、FG再利用 02m27s min:1/4 max:64 Michell
この室内シーンでは、最初はdaylightとmrPhisicSkyを使用しても光が手前までは回り込まず、かなりコントラストが高く暗い仕上がりになってしまいました。
そこで間接光のDecayをデフォルト値の2.0から1.4にしてやると、簡単に回り込んでくれるようになりました。
これは単に光エネルギーの減衰の速さと関係があるようで、1.4と少なくしたところ光エネルギーの距離やバウンスによる減衰度が低下してより明るいままになったということでしょう。
露出コントロールで明るくしたり、ライトそのものを明るくするやり方では、飛んでしまったりコントラストが低くなったりするなどの弊害が出てしまい、うまくコントロールできませんでした。
FGのMultiplierを1.0から3.0にしたら全体的に明るくなり、これはコントラストを同じように保ちながらシーン全体をコントロールするのにとても簡単な方法のようです。
驚いたのは低品位なアンチエリアシングを使用したことによるちらつきは出やすいものの、GIシステムの不安定さから来るようなちらつきはmentalRayにはほとんど無いのではないか、ということです。
daylightシステムはこのように使いやすく簡単ですが、実際の要求ではこのような自然光のものばかりでなく、室内照明や特殊な演出を絡めたシーンもよくあります。

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制作・©:のぼる/N.Lab